投資と読書と平凡サラリーマンの私。

読書とランニングと投資を行う平凡な社会人のブログ

リベラルアーツ

【書籍】「デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場」河野啓

「デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場」河野啓 <所感> 「何もしないくらいなら何かした方がよい」という行動至上主義に一石を投じる。 ただし、その主義が生み出された一端は著者によるもかもしれない。 いや一端ではなく発端だったのかも。 主人公の…

【書籍】アルツハイマー征服 下山進

「アルツハイマー征服」下山進 <所感> サイエンス系ノンフィクションではサイモン・シンの「暗号解読」「フェルマーの定理」「宇宙創成」に並ぶ読むべき本。 ただしアルツハイマーが題材ゆえに悲しくも人間味が満載である。内容は本当に現在進行形の話。 …

【書籍】「思考からの逃走」岡嶋裕史

<所感> 我々はAIに何を望むのだろう? AIにアドバイスをもらって就職を決める。 このように意思決定をAIに外部化することが、思考からの逃走である。 この場合、その結果は受け入れられるのか? しかし一方で、人の判断は間違いもある。もっと信用できるも…

【書籍】「日本は本当に「和の国」か」吉木誉絵

「日本は本当に「和の国」か」吉木誉絵 <所感> 「古事記」から日本人のアイデンティティを探る本。 日本の生活の日常には神道が溶け込んでいる。その意味で神道は慣習であり文化であり、宗教ではは無いと考えている。 そういった慣習や文化がその国のアイ…

【書籍】「地球のはしからはしまで走って考えたこと」

「地球のはしからはしまで走って考えたこと」北田雄夫 <所感> 著者はアドベンチャーランナー。アドベンチャーランニングとは砂漠や北極圏といったか過酷な環境でのランニングレースのこと。距離は250kmとか1000kmとか。 大学生時代に400mリレーで日本選手…

【書籍】「拡張するキュレーション 価値を生み出す技術」暮沢 剛巳

<所感> 現代美術において「キュレーター」の重要性が認識されて久しい。 この理由は「陳列」と「展示」の違いを認識することが手助けとなる。陳列はモノ(作品)そのもの。展示はモノの情報の再構築。 こう考えると、美術の古典作品はもう十分にさまざまな…

【書籍】「三島由紀夫スポーツ論集」佐藤秀明 編

<所感> スポーツ観戦記でさえも「三島文学」となることが新鮮であり驚愕する。 三島作品は10代に読み漁ったが、その時に感じた華美ではないが美しい修飾句が散りばめられている。 肉体的コンプレックスの払拭のために三島がボディビルに傾倒していたことは…

【書籍】「議論の掟 議論が苦手な日本人のために」白川司

<所感> 良書。日本語の特性を学び、それを踏まえ日本語の枠を乗り越えることの必要性を説く本。 日本人は議論が苦手、論理的でないとい言われる所以は日本語の特性にある。 特性のひとつは終助詞(…です。…ですね。…ですよ。…ですか。) 議論では相手の意…

【書籍】「スタンフォード式人生を変える運動の科学」ケリー・マクゴニガル

<所感> マラソンやトレランといったエンデュランス系の運動をやり始めてもう10年以上になる。 なぜそこまで継続できているか、虜になっているか。自分の思いが言語化されている。 運動の目的は多種多様である。ストレス解消、ダイエット、気分転換。 しか…

【書籍】「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない」ラス・ハリス

「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない」ラス・ハリス <所感> 「マインドフルネス」も包含したACT(Acceptance and commitment therapy、アクト)という療法の本。目的は幸福になるため。ここでの幸福は「意味のある人生」の意。 幸福を追求す…

【書籍】「正義の教室」飲茶

<所感> マイケルサンデル先生もびっくりの良書。 「トロッコ問題」に代表される、正義とは何か?この問いに、3つの正義という判断基準を用いて、その違いを論じる。それが小説形式で理解しやすい。 3つの正義と主義とは? 平等の正義…功利主義、自由の正…

【書籍】「マインドフルネス入門講義」大谷彰

<所感> マインドフルネスという言葉をよく聞く。いわゆるmeditation(瞑想)や精神統一とどう違うのかは気になるところであった。しかし、GAFA企業がマインドフルネスとやらを取り入れていると聞いて、ここ3か月はマインドフルネスをしている。 やり方は完…

【書籍】「完全なる証明 100万ドルを拒否した天才数学者」マーシャ・ガッセン(翻訳 青木 薫)

<所感> 世紀の難問「ポアンカレ予想」を証明したロシアの天才数学者ペレルマンのノンフィクション。ポアンカレ予想がどのように証明されたというよりも、ペレルマンがどうして人前から姿を消したのか、その人生にフォーカスした本。 ペレルマンはユダヤ人…

【書籍】「完全教祖マニュアル」架神恭介、辰巳一世

<所感> その仕組みを理解することは自衛や選定の役に立つ。 また教祖とは決して「ザ・宗教」にとどまらない。ある一定の考えに基づく集団であれば全て当てはまる。(例:党、思想、サロン、ビジネス) サリンをまいた某宗教集団を想定して読むと非常に納得…

【書籍】「オリジン・ストーリー:138億年全史」デイヴィッド・クリスチャン

<メモ> オリジン・ストーリーとは「万物の起源の物語」 壮大な振り返りにより、根源的な問い「我々はどこに向かうか」を問う。 特筆すべきは、この歴史の重要な転換点である「臨界」を以下の8つとしていること。 この分け方が秀逸。 臨界1:宇宙の始まり …

【書籍】「時間は存在しない」カルロ・ロヴェッリ

<所感> 著者はループ量子重力理論が専門の物理学者。 時間は存在するでしょという一般的な感覚を、そうなんだけどよく考えると違うよねと徹底的に深堀する。 もはや哲学。 <メモ> ・エントロピーい大の法則(△S≧0)は曖昧に世界を見たときにのみ成立。ミ…

【書籍】「アート×テクノロジーの時代 社会を変革するクリエイティブ・ビジネス」宮津大輔

<メモ> チームラボ、タクラム、ライゾマティクス、ザ・ユージーンの最先端テクノロジー・アート創造企業4社に注目。 チームラボとタクラムについて、メモ。 チームラボ ・在宅勤務やノマド・ワーキングは一切許可していない。 理由1:高度にクリエイティ…

オラファー・エリアソン ときに川は橋となる@東京都現代美術館

アイスランド系デンマーク人アーティスト、オラファー・エリアソンの個展。 鑑賞するという体験、その結果生まれる知覚・感触、これから芸術に昇華される。 古典的絵画や塑像といった作品自体から何かを感じるかというより、鑑賞者がその肉体を動かして、何…

【書籍】「キュレーション 知と感性を揺さぶる力」長谷川裕子

近所の美術館の特集番組があり、キュレーターとして長谷川氏が登場。 キュレーターとは?そんな思いで本書を手に取ってみた。 <メモ> キュレーターとは? 視覚芸術を解釈して、芸術を再度プレゼンすることを仕事とする人。 特に世に知られていない作品を展…