政治
国会議員の仕事は「国会質問」「議員立法」「質問主意書」。 国会議員の立場でこんな直談判をするのは国会議員としての仕事放棄以外の何物でもない。 なお、ガーシー議員は「質問主意書」を出しているので少なくとも国会議員としての仕事はしている。 【同性…
「不安ノ解体」青山繫晴 <所感> 国会議員は、「公約を掲げても選挙が受かれば何もしない」「料亭で会食」「裏金」というマイナスのイメージしかない。こんな人は多いと思う。 また、個人的には、一部の議員の国会質疑はマスコミで見るが、報道機関おバイア…
「私の1960年代」山本 義隆 <所感> 1990年の後半に駿台予備校 お茶の水校3号館で浪人時代を過ごした。 物理の講師はいつもシャツを古びれジーンズにタックインしている人だった。 その浪人時代の最後の授業のときその人はこういった。 「大学に入ったらあ…
10/25に衆院本会議で立憲民主党の野田佳彦元首相によって安倍晋三元首相に対する追悼演説が行われた。 名文。泣ける。そして政治家としての本文が表れていたことがとても印象的だった。 「私は、生前のあなたと、政治的な立場を同じくするものではありません…
「憲法学の病」篠田英朗 <所感> 良書中の良書。 問題の原因を都合の良い解釈をして論理(らしきもの)を展開し、自説を肯定するのは詭弁の論法の一つ(これはストローマン論法)であるが、これが日本の憲法学の大本にあることを丁寧に指摘し、説明している…
「知事失格―リニアを遅らせた川勝平太「命の水」の嘘」小林 一哉 <所感> 率直な感想は取材が綿密過ぎるなあ、という点。本当に丹念に取材されている。 そして本編。東京~大阪を67分で移動できるリニア中央新幹線という国家プロジェクト。 開通予定がどん…
「差別は思いやりでは解決しない ―ジェンダーやLGBTQから考える」神谷 悠一 <所感> タイトルは「ジェンダーの差別は思いやりで解決しないのはなぜか?」との問いのことである そして本書ではこの問いへの解決策として「LGBT差別禁止法案(仮称)」を…
「天安門ファイル―極秘記録から読み解く日本外交の「失敗」」城山英巳 <所感> 1989年6月4日の天安門事件の前夜とその後の日本の判断の考察のために、当時の外交官の極秘記録を丹念に振り返った本。 本書は日本の判断を批判するものではなく、どうしてその…
「変見自在 バイデンは赤い」 髙山正之 <所感> 豊富な知識で切れ味のよい文章。短文の中に固有名詞や日付が盛り込まれた、わかりやすい文章の見本。 そして軽妙な文体と歴史修正主義でもなんでもなく違うことは違うという内容は、まさに髙山節。 本書の切…
「リベラル全体主義が日本を破壊する」高山 正之、阿比留 瑠比 <所感> 「売春」が「エンコー」(今ならば、パパ活か)と呼称を変えるとイメージは大きく変わる。それも何故か軽く、ポップな方向に。 「暴行」を「いじめ」、「相撲での暴力事件」を「かわい…
「自衛隊最高幹部が語る台湾有事」岩田 清文/武居 智久/尾上 定正/兼原 信克 <所感> 自衛隊の元最高幹部が台湾有事を想定して現実的なシミュレーションを実施。 映画「シン・ゴジラ」では日本の危機管理における意思決定プロセスの脆弱さがシニカルに表現…
「厚生省 - 劣化する巨大官庁」鈴木譲 <所感> 厚生省はその担当範囲が医療、介護、年金、雇用など多岐にわたる。いや、多岐にわたり過ぎである。 そして広範囲である以上に国民に直結しすぎる内容ゆえに、選挙を念頭においた政治家の意向が強く反映し制度…
「日本沈没を食い止めろ!硬直化した政治を変えるための改革」音喜多 駿、永江 一石、中谷 一馬、藤末 健三 <所感> 「政治を変える」「政治家を変える」と威勢のいい声を上げても何も変わらないと思っている人は多い。 現にそうかのかもしれないが、なぜか…
「中東問題再考」飯山陽 <所感> 日本のメディアや「専門家」の見識や解説がいかに偏っているかを鋭く指摘。 本書よりからの抜粋(意訳) イランの親日やトルコの親日は過去の歴史的事実に基づくノスタルジーであって、両国は親中が現在進行形。 親日要素が…
安倍氏の暗殺におけるTIMEの記事(2022/7/8付け) Abe rewrote Japan’s place in the world Abe will be remembered for remaking Japan. Kingston says he succeeded in “reviving Japanese confidence and projecting a more confident, upbeat Japan,” fo…
日本の政治史に残る政治家だった安倍元首相が帰らぬ人となった。 近年ではとても稀有な、そして確実に偉大な政治家だった。 それは各国の首相や元首からのお悔やみの言葉を見ても明らか。 あのとき日本のリーダーは世界のリーダーになっていた。 これから氏…
「教育格差の診断書―データからわかる実態と処方箋」川口俊明 編 <所感> 日本の省庁で最も不要なところは文部科学省だと考えているが、この本のようにデータを踏まえた教育格力の是正を講じることができるとその存在意義があると言えるかもしれない。そん…
「アイヌ先住民族、その不都合な真実20(改訂増補版)」的場 光昭 <所感> 政治的イデオロギーが先行すると歴史の振り返りは結論ありきとなることがよくわかる。 特に日本にはある種のイデオロギーの結論はほぼ同じである。 「日本が悪かった。謝罪と賠償を…
「EV推進の罠―「脱炭素」政策の嘘」加藤 康子/池田 直渡/岡崎 五朗 <所感> 日本の将来を考える上で必読の書。 EV=脱炭素の救世主という決めつけをロジカルに分析している。 着目すべきは以下の点。 ①脱炭素のための選択肢をEVとすることは危険。選択肢…
「日本人が知らない「スーホーの白い馬」の真実」ミンガド・ボラグ <所感> 「中国の北のほう モンゴルには 広い草原がひろがっています」 スーホーの白い馬といえば自宅に絵本があった物語。出だしは今も覚えている。 記憶がないが教科書にも掲載されてい…
「カラ売り屋vs仮想通貨」黒木亮 <所感> ゴルゴ13を読めば世界情勢が分かると言われているが黒木亮作品を読めば経済やビジネスの動向がわかる。 自分の経験を踏まえても実ビジネスに近い内容で、業界の実態を知ることができる。 一言で言うと、純粋にた…
「BAD BLOOD シリコンバレー最大の捏造スキャンダル 全真相」ジョン・キャリールー <所感> とにかくとにかくとにかく面白い。 血液検査ベンチャーバイオベンチャー「セレノス」。 それはスティーブジョブズにあこがれた女性創業者エリザベスが作り上げがた…
「同和と銀行 三菱東京UFJ“汚れ役”の黒い回顧録」森功 <所感> 言葉:タブー 意味:ふれたり口に出したりしてはならないとされているもの。神聖または不浄な事物。 本来のタブーは主として神聖または不浄なものが対象。 しかしその他にも数多のタブーは存在…
「米国共産党調書 外務省アメリカ局第一課作成」江崎道朗 編訳 <所感> 米国共産党がどのような層への工作を重視していたかを、戦前の外務省がまとめたレポート。 日本のインテリジェンスの高さが伺い知れる内容である一方で、その内容を活用できなかったと…
「世界最古の日本国憲法」三山 秀昭 <所感> 端的に言って良書。 本書は政治家でもまして憲法学者でもない人が書いたという点でよい。 著者は元政治記者であるが、派閥記者が永田町記者でもない印象を受ける。 そのために、憲法はこうあるという「べき論」…
「ズッコケ三人組の卒業式」那須正幹 <所感> 21年7月、ズッコケ三人組シリーズの生みの親の那須正幹先生が亡くなった。 ズッコケシリーズは小学生時代にドハマりした作品である。 出会ってから発刊分をむさぼり読んで、年に2回の新作が楽しみだった。 しか…
「マンガでわかる地政学」茂木誠 <所感> 「地政学」とは地理的条件から国家の行動を説明する学問。 最近、耳にする言葉だが、これを知って世の中を見ると解像度は確実にあがる。 基本原理「国家の行動原理は生き残り」「隣国同士は対立する」「敵の敵は味…
<所感> 学校で学ぶ必須項目として欲しい内容。公民や社会科の授業で衆議院と参議院の違いを学ぶのかもしれない。それよりも、その違いによりそんな政治運営がもたらされているのか。実態というよりも生々しい現実。未来を担う若者と今を支える現役世代が頭…
「公安調査庁」手嶋龍一、佐藤優 <所感> 国家の針路の決定に重要なのは情報であり、その情報収集に特化した諜報活動(インテリジェンス)を履行する組織が公安調査庁。日頃は目立たないが重要性はとても大きい。 組織の特徴 その1:設置目的は共産革命の阻…
前提:政策は是々非々で判断するスタンス、ただし国家観も重要というスタンスです。 <所感> 本書の題名で毛嫌いする方こそ目を通してはと思う本。 拉致問題解決、憲法改正、デフレ脱却ができていない点はもちろんマイナス点。しかし、歴代最長政権になった…