「アフターデジタル2 UXと自由」藤井保文
<所感>
前作「アフターデジタル」でも感じたが、今後「メーカー」はどのように立ち振る舞うべきかを改めて考えざるをえない。
顧客接点はプラットフォーマーが握る。
メーカーもその立場になるべきか?(例えば、トヨタはモビリティサービスのプラットフォーマーになると宣言している)
できないメーカーはもはや単なる下請けに甘んじるのか?
DXやUX、今とときめくキーワードたち。しかし一般的イメージとあるべき姿の乖離は大きい。
「DXの目的は新しいUXの提供」つまり「データをUXに還元して、顧客価値を高めてビジネス成果につなげる」ことが大事。そして「過去のデータはリスクとコストになるだけ」との耳の痛い言葉もある。
顧客価値はそれをいかに定義付けるが重要。難しい。まず留意すべきはこの2点。
・ユーザーの置かれた立場を理解すること
・ビジネスモデルから先に考えないこと
またDXの実現には命令型組織ではなく対話型組織が必要。
これは変化の激しい現代において、ユーザーからみたブランドや価値をそろえるために日々の議論し共有するためという。
「変化する者が最も生き残る」。
当たり前のことであるが、いま、この当たり前を実現する手段がDXなのだろう。
<目次>
まえがき:アフターデジタル社会を作る、UXとDXの旗手へ
第1章:世界中で進むアフターデジタル化
第2章:アフターデジタル型産業構造の生き抜き方
第3章:誤解だらけのアフターデジタル
第4章:UXインテリジェンス 今私たちが持つべき精神とケイパビリティ
第5章:日本企業への処方箋 あるべきOMOとUXインテリジェンス
あとがき:待ったなしの変革に向けて