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【書籍】「雲の上へ 6日間でエベレスト2度登頂の偉業への道」キリアン・ジョルネ

「雲の上へ 6日間でエベレスト2度登頂の偉業への道」キリアン・ジョルネ

 

<所感>

キリアン・ジョルネ。1987年生まれの史上最高の山岳ランナー(トレイルランナー)。

トレランにおけるキリアンは、バスケットボールにおけるジョーダンのような存在。

またSalomon(サロモン)におけるキリアンはNIKEにおけるジョーダンのような存在。

それくらいキリアンはスーパースターと思う。また30代前半にして既に生ける伝説。

ランナーとしては陸上でいうと100m走で優勝しながら、マラソンも優勝する。そんな選手。

 

キリアンは母国語がスペイン語であるので、なかなか情報が少ない。

(そもそもトレランがメジャースポーツではないし)

過去に「Run or Die」という自叙伝的な本が発刊されたが、正直本書を読めば十分。

それくらいに本書は読みごたえがあり、キリアンを知るに足る一冊。

 

印象的な内容をいくつか。

・トレーニング論

「いくつかの扉を開くためにはべつのいくつかを永遠に諦めなくてはいけない」

キリアンにとって一番大事なことは競技の結果よりも、自分が求める水準を保つためにトレーニングを継続するということ。

レーニング最優先のために、犠牲にしなくてはいけないこと(例:酒の席)は犠牲にするとはっきりさせている。

 

川内優輝

本書で唯一言及されている日本人であり、高レベルを保って年間20以上のレースに参加するランナーとして紹介されている。

キリアンは一時期、毎週のようにレースに参加し、ほぼすべてを優勝していた。それこそ負けることがニュースになるくらいに。

そんなキリアンが例に挙げるマラソンランナーが川内選手。(あとはキプチョゲ!)

 

・サロモン所属の立場

キリアンはSalomonと生涯契約をしているのかもしれない(単なる推測だが)

本書では珍しく「経済的に必要以上のものを手に入れた」と自分の経済状況に触れられている。

トレイルランナーでこのように言い切れる選手はキリアン以外にいるのだろうか?

 

このほか、ハードロック100・UTMB等のレースの思い出、人生の転換点となったネ

パール地震の体験。

トレラン愛好者はぜひとも一読を!

 

<目次>

別れ

レーニン

エベレストへの準備

山はぼくの故郷

夏のエベレスト

五〇〇枚以上のナンバーカード

秋のエベレスト

夢のパートナー

冬のエベレスト

ぼくを永遠に変えた出来事

春のエベレスト