「東京のレトロ美術館」文章:とに~/写真:青山裕企
<内容>
東京の美術館33館を「レトロ」という切り口で紹介した本。
美術作品ではなく美術館そのものにフォーカスしているところが面白い。
写真が豊富だがなぜかジャンプした著者が被写体となっている。(これは芸風なのかもれないが)
美術館には美術館たる風格があり、何よりも見どころがある。
そな美術館そのものを知らしめてくれる本。
<そして・・・>
本書を読んだその日、もう実際に見ないと!と思い立ち、その日には本書で取り上げられた美術館の岡本太郎記念館に。
場所は南青山。ハイブランドの店舗、億ション、入りにくいレストラン。そんな閑静でハイエンドエリアに岡本太郎美術館はある。
名言「芸術は爆発だ」の言葉通り、ほとばしるエモーションは美術館の庭からも感じられた。
生い茂る南国風の木々の間に乱立する作品があまりに自然。作品のエモーションがなせる結果だろう。
館内はこじんまりではあるが、異様なエネルギーを具現化したような空間。
この感覚、壁面の曼荼羅が描かれた寺院の部屋に入った時ととても似ている。
<目次>
1 上野・本郷
2 日本橋・丸の内
3 目黒・品川
4 青山・松涛・目白
5 世田谷・練馬
6 旅行気分で行く東京のレトロ美術館