「日本沈没を食い止めろ!硬直化した政治を変えるための改革」音喜多 駿、永江 一石、中谷 一馬、藤末 健三
<所感>
「政治を変える」「政治家を変える」と威勢のいい声を上げても何も変わらないと思っている人は多い。
現にそうかのかもしれないが、なぜか?そん理由の一端を垣間見ることができる本。
自分もそうだが、国民はもっと永田町での当り前を知る必要がある。
例えば議員立法という言葉。「国会は国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である」(憲法第四十一条)とあるので、国会議員こそが法律を作ることができる。逆に言うと法律を作れないならば国会議員失格となる。
ただし、法律は立案しても国会を通らないと法律でもなんでもない。
法律を通すために、与党の自民党は党内審議のプロセスを「法案作成→部会→政調審議会→総務会」として、国会審議に耐える法案をつくる。
このプロセスにもデメリットはあるが、少なくとも現実的に法律ができるプロセスであること見逃せない。
本書は元東京都都議で現在、維新の参議院議員の音喜多氏がメインスピーカーとして語っており、党としてのポジショントークはあるが、それでも国会の実情を国民目線で分かりやすい。
ちなみに、そんな音喜多氏に最後に藤末 健三(本書発刊時は自民党の参議院議員)が「誰かが動かないといけないかが野党にいても何もできない。だから自民党に来た」という言い切った点が本書のクライマックス。
<目次>
第1章 日本の一大事に政治家は何をしているのか
第2章 少子高齢化先進国 日本の未来を考える
第3章 政治を変えなければ日本の未来はない