「トップ・レフト ウォール街の鷲を撃て」黒木亮
<所感>
国際協調融資の主幹事(→主幹事は左上に書かれるのでトップ・レフトと言われる)をめぐるビジネス小説。
米国投資銀行と本邦銀行のスタンスの違いがとても対比的。
言うまでもなく米国投資銀行は利益追求に直向き。表現を変えると強欲で貪欲。
本邦銀行はあまりに慎重。その実態は責任逃れ。
今となっては信じられないが国際協調融資で本邦銀行が主役となっていた時代があった。しかし舞台が全世界である以上、そのスタンスや思考は世界の競合と合わせないといけない。そのことをまざまざと感じさせる。弱い者は敗れるのみなのだ。
そして何よりも圧倒的に内容がリアル。
投資銀行ってどんなことをしているのかを垣間見ることできること間違いなし。