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【書籍】「アジアの隼」黒木亮

「アジアの隼」黒木亮
 
<所感>
ベトナムの火力発電所の入札をめぐる金融戦争。
日本長期債権銀行のベトナム事務所駐在の主人公が必死になって入札案件を取りにまい進する。ある仕事にそこまで打ち込めるというのは、苦労はさておき、羨ましさを覚える。
 本書の発刊は2002年。この時は火力発電所はアジアの電力供給の救世主だった。
しかし今は脱炭素の名のもとに火力発電所は忌避の存在となっている点が悲しい。
エネルギー政策において発電方法の分散は不可欠だし、日本の非常に高効率の発電技術は、その効率の高さゆえにこれこそが「脱炭素」と言えるはずだ。
「脱炭素=風力、太陽光。でも反原発」とはあまりに理想主義である。
停電リスクやどこまでも電気代値上りを受け入れることができる人には何も言わないけど。