「云/鬼 呼 生 - たま 〽 よび 〽 いく」- DJ KRUSH、志人.
空の向こうまで連なる山々。人工物が見えない大海原。木々に前後に誰もいない山道。
大自然を目の前にしたときその美しさや雄大さに感動するとともに、ぞっとする怖さを感じることがある。
例えばある山道にいたとする。前後に誰もいない。上を見ると木々で生い茂り、狭い空に暗闇が迫る。周囲には人工物の気配が一切ない。そんな時に感じるあの怖さだ。
そのような底知れぬ恐怖心が脳天に突き刺さる歌である。
志人の歌詞は現代への警鐘だが、ここでは鬼がそれを発している。
ただし鬼は単純に敵という存在でもない。
この曲の歌詞はwebで公開されているが、何度読んでも新しい発見がある。
韻がどうとかを論じるものではないくらい奥深い。
https://templeats.net/wp-content/uploads/2022/04/TAMAYOBIIKUlyricsJP.pdf
そんな歌詞に志人の歌声。祝詞のような読経のような。
繰り返し聞くとあっちの世界へ精神を持ってかれそう。
洗脳される瞬間はこんな感じなのかもしれない。
そしてこの曲の驚くべきことのひとつに、英語歌詞もあるということだ。
https://templeats.net/wp-content/uploads/2022/04/SOULCALLFORTHlyricsEN.pdf?fbclid=IwAR3dURp8Re6qHe9EN_s_SdXb1Krur7a9Rn2vM4QDnIOZDLr3VLwdp1bsWTc
志人の歌声はなぜかどこか懐かしいリズムがある。
この懐かしさは日本で育たないとわからない感覚なのかもしれない。
その意味では日本語でひたすら、ただひたすらに本曲を感じることを薦めたい。
そして畏敬が混ざった恐怖を感じるべし。
志人と言えば・・・の曲たち