「青年市長は“司法の闇”と闘った - 美濃加茂市長事件における驚愕の展開」郷原信郎
<所感>
岐阜県美濃加茂市長の全国最年少市長・藤井浩人氏を襲った、身に覚えのない「浄水プラント収賄疑惑」事件。
この一件は全く知らなかった。
本書は一審で奇跡の無罪判決、二審で逆転有罪判決が下り、上告審へ控訴した時点まで。
(その後、控訴が棄却されて有罪確定となった)
著者は元検察官の経験をもつ、市長の担当弁護士である。
そのような立場の人間が書いたものだと、本書を読む限り本件は非常に不可解としか言いようがない。
そもそもなぜ起訴されたのか、そして二審で有罪となったのか。
何かしらの検察の闇を感じる。非常に感じる。ただし本書ではその言及は最小限である。
下手にその点を勘繰ると単なる陰謀論を誘発したいためと考えたのかもしれない。あくまでも客観的にロジカルに本件のあらましを記述されている点はさすがといったところ。
ちなみに藤井氏は執行満了後に再び市長選にたち、圧勝で再選。市民はそう見ているということだ。
<目次>
序章 “奇跡”はなぜ起きたのか
第1章 私はなぜ「潔白」を確信したのか
第2章 「非道な取調べ」と「裏付け証拠の無さ」
第3章 身柄奪還のための「人質司法」との闘い
第4章 市長の政治生命を守った“市民の圧倒的支持”
第5章 「有罪視報道」にどう立ち向かったか
第6章 「証言の信用性」はどのように判断されるのか
第7章 「詐欺師」の正体
第8章 当然だが、容易ではなかった「一審無罪判決」
第9章 「一審無罪事件の控訴審」で行われたこと
第10章 控訴審の迷走
第11章 驚愕の「逆転有罪判決」
第12章 上告審での“再逆転無罪”を確信する
