<メモ>
格安ファッションではなくファストファッション化した社会に言及した本。
1.服飾業界の構造
グローバル化が進展→労働組合の組織化が困難→労働条件が悪化。
ある会社が競争力は労働者の低賃金によるもの。材料費はそこまで差がないため。
2.衣料関連支出の推移(アメリカの場合)
1950年 437ドル
2010年 1100ドル
衣料品価格は下落は大きく、支出額以上に購入可能な服の数が増えている。
「コーヒーでも飲む?食事でもする?それとも服でも買う?」
成功の秘訣は大量販売。
また、スタイルの変化が急激になれば、同じ種類の安い品物の需要が高くなる。
ライフサイクルが非常に短く→顧客の購入頻度が高くなる。
顧客の思考「1枚の服にお金をかけるよりも、安くたくさん買いたい」
4.今後
企業としての透明性やストーリーがあれば、価格が多少高くでも消費者は受け入れる。
(例:放し飼いの鳥の卵やフェアトレードのコーヒーとか)
ただし、大手ブランドは衣料品1点で10セントの値上げだけでも、発展途上国にある工場のすべての労働条件を完全できる。
<所感>
日本でもユニクロやGUといったファストファッションが跋扈している。
シーズンごとに新製品がでるので、価格帯的にもつい手を伸ばしてしまう。
いつの間にか、購入すること、それ自体が目的となり、ファストファッションのループに飲み込まれていることに気づかされる一冊。
自分は本当に好きな服を買う、着たおして(着回して)いるか?今一度、問い直してクローゼットを点検しよう。