投資と読書と平凡サラリーマンの私。

25年秋~足関節脱臼骨折により隠居中の市民ランナー&個人投資家。元サブ3.5。

【書籍】「どうすればよかったか?」藤野 知明 ~ 早く、もっと早く

「どうすればよかったか?」藤野 知明

 

ある日、統合失調症の症状が現れた姉。そして両親の対応。

それが淡々と、弟である著者があまりに淡々と記録したもの。

表題の問いへの結論は明確だ。「もっと早く適切な治療を受けようとすること」

この家族は父親が医師であったがゆえに、治療にいたるまで時間がかかったようだ。

その期間、なんと25年。あと10年でも早ければ。。著者の忸怩たる思いが伝わる。

このような「市井の人の記録」には大事なメッセージがあるものだ。

 

また、両親が80代、姉が50代、自分が40代になった家族に対する著者の感想は示唆に富む。

 

「ふと、この家にはもう変化がおきないのだと思いました。・・・昔なら、これから新しくいく学校のことを話したり未来のことについて話したりしてましたが、もうそんな未来はなかった。このまま同じ状態が繰り返されて、いずれは誰かが亡くなる。・・・子どもがいない家というのは、こうなるのだと思いました」

 

家族は有機体なのでその在り方は永遠ではない。

しかし次につながる状況があることが希望なのだろう。

 

 

 

 

<目次>

はじめに

第一章 子供時代の思い出(19661982

第二章 混乱の日々(19831992

第三章 家族と離れて(19932000

第四章 家族との対話(20012008

第五章 時間を取り戻す(20092021

第六章 姉のいない時間を生きる(20222025

おわりに

【小説】「ハヤブサ消防団 森へつづく道」池井戸潤 ~ミステリ作家のミステリー

「ハヤブサ消防団 森へつづく道」池井戸潤

 

新幹線に乗る前に手元に本がなかったので購入。

ハヤブサ消防団シリーズの第2弾ということらしいが、第一弾を読んでいない。

そうでなくても楽しめることが池井戸潤の筆力の凄いところ。

 

田舎の集落に住むミステリ作家が主人公であるが、田舎出身の身としては田舎の狭い

人間模様に良くも悪くも親近感。

 

本書の重要トピックの一つは満蒙開拓団とその帰国時の悲劇。

この時代の歴史はプロパガンダが入り乱れて史実とも言えない内容も多い。

センシティブな点をほどよく避けているのは作者の意志かそれとも意図か。

(一方で村上春樹は・・・)

 

 

 

【書籍】「社喰い」 ~ どこかの外資系保険会社でみたような景色

「社喰い」片田江康男
北野武監督の映画「アウトレイジ」では「登場人物全員悪人」という強烈なキャッチコピーがあった。
本書も限りなくそう。黒ではなくグレーも多々あるけど。
特に特にM&A業界の実態の切り込んだ後半の闇深い分面白い。
無責任な仲介会社をしつつ高収入をえる。
高収入に目がくらんで悪質なビジネスを行う事例はM&A業界だけはなく、某外資系保険会社のP社も然り。
インセンティブ重視の制度には性善説が不可欠。でもそれができないのが人間ということか。

 

社喰い

社喰い

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<目次>
第一章 難波船
第二章 反乱者
第三章 無責任
第四章 不条理
第五章 共犯者

【雑記】コニカミノルタプラネタリウムで見るドラえもん作品

夏場のプラネタリウムはいつのころからか清涼の中で昼寝タイムとなった。

 

しかしコニカミノルタプラネタリウムはクオリティが高くつい見入ってしまう。

本来のあるべき姿ですね。

 

今回見たのは「ドラえもん 時間の秘密」。

面白いのだがこれはドラえもんの短編作品をプラネタリウムという空間で見ているだ

け。そう思っていると最後に星座の紹介があり、プラネタリウムのアイデンティティーが付与されるという構成。

企画者の苦心に拍手。

 

 

 

【書籍】「多様性の科学」~多様性は重要。しかしそれはひとつの要素である。

「多様性の科学」マシュー・サイド

 

多様性が大事。多様性を重視する。

この手の標語が散見される。確かにそれはその通りっぽい。でもなぜか?そんなそもそも論に切り込んでくれるのが本書。

 

新しいアイディアの組合せが大事という事例がデータとともに示されている。また適切な意思決定には多様な視点や意見が不可欠との例もある。これらを踏まえると多様性が重要が確認でき、多様性こそ正義なんて主張に陥りそうだ。

しかしここが注意点。

 

著者は副操縦士が機長に意見が言えず飛行機墜落事故となった事例でにおいては「ヒエラルキーと多様性のどちらからを選択するかではなく、両方のメリットをいかにして得るかだ」とのこと。

つまり多様性はひとつの要素にすぎない。

 

現状において不足しているからといって多様性を呼び掛けるのはそれが要素であるという点を見落とすことには注意しないいけない。

 

多様性はよいもの

→多様なものを受けいけいれないといけない

→少数意見は正義

→マイノリティをとにかく大事にすべし

このような短絡的思考に陥ることは避ける必要がある。

 

多様性の位置づけと重要性は高橋祥子 著「ビジネスと人生の「見え方」が一変する 生命科学的思考」でも以下のように述べられている。組織論的にはこの指摘も忘れてはいけない。

 

ーーー「何が違うか」を注目する一方で「何が同じか」という同質性にも注目することが重要。企業における多様性は、多様性を作ることを目的とせずに、ある目的を達成したという同質性をもったメンバーで、環境変化に対応する手段として多様性をもつことが本来の多様性ーーー

 

<目次>

第1章 画一的集団の「死角」

第2章 クローン対反逆者

第3章 不均衡なコミュニケーション

第4章 イノベーション

第5章 エコーチェンバー現象

第6章 平均値の落とし穴

第7章 大局を見る

 

 

 

 

 

【日常】辺野古ボート転覆事故にみるマスゴミのロジック作りの手法

発生以来憤りを感じることができない辺野古ボート転覆事故。

誰も責任を取ろうとしない。「事故」というか「事件」と呼ばれる日はいつなのか。

遺族の奮闘ぶりが胸を打つ。

 

できることは何もないけどこのnoteは読むたびに、チップの応援をしている。

使途不明だらけの赤い羽根共同募金に募金するくらいならこちらの方が意義がある。

 

そして多くの報道等で感じること。

具体性は無いけど間違っていないビックワードを主張に持ってくる。そうすることで各種の指摘や懸念をビックワードの否定ととらえて非難する。この手法が多すぎる。

本事案ならば「平和教育」というビックワードを使用して、本事案への指摘を平和教育の否定として非難する。

そのこの稚拙な手法を使うことしかできないなら、そりゃマスゴミと呼ばれるって。

 

 

 

 

【日常】「100%ドラえもん&フレンズ in 東京」 ~ やっぱり好きである

ドラえもんの魅力とは?

未来の秘密道具、大長編での素敵なジャイアン・・・ではなく、シニカルさにあると思う。

 

・のび太の話をしれーっと聞くドラえもんの表情

・3の形をした口

などなど

 

とにかく会話や言葉のないコマにおける表情の含蓄がたまらない。

F先生の画力の凄さである。

その世界を「100%ドラえもん&フレンズ in 東京」で体感。

大人も楽しめる。世代を超えた漫画。

 

しかしもちろん台詞も素敵なんだよなあ。

結論として至高の漫画であるということ。

大人買いしてしまいそう。