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【書籍】「Sydney!」村上春樹

村上春樹氏による2000年シドニーオリンピック観戦記。

今更ながら読む。

 

著者は自他ともに認めるマラソントライアスロンといった長距離系種目や陸上の中長距離愛好者。ゆえに観戦種目もトライアスロンやマラソンが主体となっているのが特徴。

ホテル→観戦→ホテル→観戦日記を書く。このサイクルが淡々と描かれており、また著者をぢ評する副詞「いささか」というしっかりと出てくる(少なくとも2か所)。

 

多くのスポーツ選手にとって特別な大会であろうオリンピック。そのメダリストには日ごろの当該スポーツに興味がない人間でも声援を送る。ただし、期間中は。

例えばこのシドニーオリンピック。日本は金5個、銀8個、銅5個を獲得。各種目において人類top3という偉業であるが、「メダリスト3人あげよ?」の質問に今時点で回答できる人は何人いるだろうか?

シドニーオリンピックから20年。以降でオリンピックは4回実施されている。つまりメダリストはさらに増えている。4年に一度の祭典も繰り返されると、その中で記憶に残る人は本当に少ない。生観戦しないと所詮は画面の中のことと見えてしまうからだろうか。(もちろん当事者であれば全然違った見方になるのだろうが。)

 

その意味でも2020オリンピックは一目でも生観戦ができることを期待したい。

 

ところでシドニーオリンピックでメダリストと言えば女子マラソン高橋尚子。これは明確に覚えている。しかもオリンピック新記録での金メダル。今のマラソン界を考えると偉業中の偉業である。