<所感>
戦車や戦闘機だけが武器ではない。
軍事設備は国力の影響が大きいが、それを無効にする戦略がサイバー攻撃であり、つまりハッキングだ。
孫子の兵法の「彼を知り己を知れば百戦して殆うからず」を体現しているのが北朝鮮であるという。
あのような国が知的戦いの頂点にあるようなハッカーの最前線というはイメージと全く異なる。
ただしそれが事実であり、実際に表面化した事件も多い。
北朝鮮は否定するが、彼らがハッカーをする可能性は経済的側面の思考実験からも推定できる。
北朝鮮はぼ破綻国家→しかしインフレがあまり起きていない→なんらかの手段で資金をを調達している→昔は偽米ドル製造。今は?
今もどこかで北朝鮮のハッカー集団は世界中で被害を与えている。
事実は小説よりも奇なりの面白さが満載の本。
ただし終盤の暗号資産関連の内容はほぼ理解が追い付かない。仮想通貨はハッカーの活動を促す存在なのか、それとも無害化するのだろうか。
<目次>
破産国家
スーパーノート
“ダークソウル”ハリウッドをハックする
フォールアウト
事前準備
サイバースレイブ
逃走迷路
バカラ三昧
陰謀の解明
東洋のラスベガス
暗号資産
さらなる強奪
軍事組織としてのハッカー集団