「左利きの言い分」大路直哉
<所感>
手が左利きの人の割合は約10%。少数者=マイノリティ=優遇を!という流れではなくて一安心な内容。
左利きの人は日常の不便さ(駅の改札など)を右利きの人の性にしない大人人間。
だから右利きの人にもそんな共感力を持ってほしいという点が趣旨。
面白かったのは「左」と「右」の意味合い。
ヒンドゥー教では左手は不浄とされている。日本ではどうか?
例えば左大臣と右大臣では左大臣が上のように、日本では左が上位とされている。
正確には祝祭といったハレのときは左が主となるという。
日本神話の最高神といえる天照大御神が伊邪那岐命(イザナギノミコト)の左目から生まれているが、左を上位とするのはこれが起源かもしれない。
<目次>
序章 左利きはどのくらい存在し、なぜ生まれるのか
第1章 左利きの苦労
第2章 世界の宗教は左利きをどう捉えたのか
第3章 日本における左利きの歴史
第4章 左利きの脳と身体は優れているのか
第5章 左利きの才人、偉人たち
第6章 「右利き社会」から「左利きにやさしい社会」づくりへ