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【書籍】「ビジネス戦略から読む美術史」西岡 文彦

「ビジネス戦略から読む美術史」西岡 文彦

 

<所感>

よく考えると当り前だが商品として市場価値があがるためは流動性が必須。

絵画という美術品が商品になるためのポイントは「キャンパス」という画材の誕生だったという指摘は納得。

キャンパスに書かれて持ち運びができることで流動性がでたという。

またキャンパスは画家が自宅やアトリエで作成という在宅ワークも生み出した。(それまでは教会の天井等、絵画の作成には現地に赴くことが必須だった)

こう考えるとキャンパスは美術史に革命をもたらしたといえる。

 

昨今、美術品の流動化のキーワードとしてNFT(非代替性トークン)がある。

NFTであれば絵画だけではなく、すべての美術品に流動性が生まれるはず。

ただし美術品はその価値を構成するものとして手元に置きたいという所有欲もあるはず。

NFTはキャンパスを超える革命となるのだろうか。

 

 

<目次>

第1章 パン屋の広告だった!?フェルメール

第2章 ルネサンスを生んだメディチ闇金融

第3章 リモートワークに乗り遅れたダ・ヴィンチ

第4章 レンブラントの割り勘肖像画

第5章 「科学」を武器に職人ギルドを征した王立アカデミー

第6章 「元祖インスタ映え」ナポレオンのイメージ戦略

第7章 「ガラクタ」印象派の価値を爆上げした金ピカ額縁と猫足家具

第8章 美術批評のインフルエンサーマーケティング