投資と読書と平凡サラリーマンの私。

読書とランニングと投資を行う平凡な社会人のブログ

【書籍】「ロケット・ササキ - ―ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正」大西康之

「ロケット・ササキ - ―ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正」大西康之

 

<所感>

ジョブズ亡き今、孫正義の生みの親と評することができる日本の偉人。早川電機(現:シャープ)出身。

本書を通じて伝わってくるのは佐々木氏の圧倒的な行動力。

人と人をつなげるカタリスト(触媒)としての能力がとにかく優れている。

そのために日本の半導体産業がサムスンに大打撃を受けることになるが、人のつながりにより新しい世界を作り出す「共創」を体現し続けた日本人がいたことは後世に語り継ぐべきだろう。

 

そして佐々木氏が退いたあとのシャープの顛末(液晶TVへの過度な投資)は周知の通り。

どんなに大きな組織もリーダーによってどうとでもなることがわかる。

 

ちなみに1988年時点でシャープの研究員がいわゆるipadの着想を得ていた。

しかし一塊の技術者の声は経営陣に届かない。

これは日本のメーカーのおける技術者の待遇格差を見事に表現した事例と言える。

 

<目次>

プロローグ 孫正義の「大恩人」、スティーブ・ジョブズの「師」

第1章 台湾というコスモポリス

第2章 「殺人電波」を開発せよ

第3章 アメリカで学んだ「共創」

第4章 早川電機への転身

第5章 「ロケット・ササキ」の誕生

第6章 電卓戦争と電子立国への道

第7章 未来を創った男

エピローグ 独占に一利なし

【書籍】「変な絵」雨穴

「変な絵」雨穴

 

<所感>

ミステリークリエイター&You tuberの穴雨氏による書籍。「変な家」に続く「変なシリーズ」となるのだろうか。

「変な家」では伏線が多すぎて複雑になった感があったが、今作ではその点が解消。読みやすい。

絵という視覚を通じたミステリーの入門にはいいと思う。

テーマはずばり、人間。人間に狂気がある以上、日常は狂気に塗れているといえる。

 

しかしシンプルなタイトルである。このシンプルさはきっと内容への自信の表れだろう。

【雑記】虎ノ門ニュースという番組が終わった

今更だが11/18が最終回となった DHCテレビの虎ノ門ニュース終了は残念だった。

既存メディアがタブーとしてきたことはどこかの誰かの意図の反映であったことがわかる。

その意味で保守系ではなく当たり前のことを当たり前に発信したメディアと言えた。

 

自分が生まれ育った国を少しでも良くして次世代に残したい。

謙虚さをもって、そんなフツーの感覚を持つこと、言うこと、表現すること。

これを忌避するのは誰だろう。

 

DHC会長はもちろん、出演者の中でもMC居島一平さんはお疲れさまでした。

行こう行こうと思っていた直接観覧が叶わなかったのは心残りである。

しかし過去の出演者を見ると多様性が伺えるなあ。。

【書籍】「不安ノ解体」青山繫晴

「不安ノ解体」青山繫晴

 

<所感>

国会議員は、「公約を掲げても選挙が受かれば何もしない」「料亭で会食」「裏金」というマイナスのイメージしかない。こんな人は多いと思う。

また、個人的には、一部の議員の国会質疑はマスコミで見るが、報道機関おバイアスがかかりまくりと感じている。

 

しかし大事な国会議員は有権者である自分自身の大事な一票によって選ばれる代理人である(注:代表ではなく代理人)。国会議員としての働き・活動はどんなものであれ、それは、もはや各議員個人が発信する時代であると考える。

その意味では参議院議員である著者の本書は「議員活動とはどんなものか」、その一端が垣間見れる内容である。黙々と献身している議員もいるのだ。

 

自分で自分で発信をというと、自己PRになりそうである。もちろんそれはそれでいい。ただし日本の国会議員である以上は活動の根底には国家観があって欲しい。

国家観に基づいて政策が取られる。これこそが国家運営だろう。

そして、そう考え投票する有権者が増えれば、この国は本当の意味で国家になると信じたい。

 

<目次>

源流の章 ソノ不安ヲ解体スル

一の章  希望の春は潰えず

二の章  わたしたちはもはや裸足ではない

三の章  あぁ脱藩

四の章  一人の中の悪魔と天使

五の章  動乱の夏をまっすぐ生きよう

六の章  国会議員とは何者か

七の章  では次に、国会とは何か

八の章  知られざる日々

九の章  初陣は朗らかに

十の章  打ち破って、護る

十一の章 社会には治すべき「癖」がある

十二の章 暗黒国会を生きる

十三の章 危機はいつも新しい仮面を付ける

十四の章 何のために生きるかを考える、それが日本の改憲

十五の章 日本の暗黒を知る

十六の章 暗黒を超ゆるは明日ならず

大海の章 不安ノ解体ハ一日ニシテ成ラズ

【雑記】今年はHanesのビーフィーTシャツで乗り切る

今年は7月にヘインズのビーフィー Tシャツ(白2枚)を購入。

基本的には日中はこれを着ていた。特に8~10月はほぼ毎日。

汗をかいて1日のうちに着替えることもしばしば。

 

感想:

・2枚ローテーションのせいか、5か月たってもほぼくたりなし。凄い。

・しかしさすがに汗のにおいが取れなくなる。よって今月、天寿を全う。

・購入時2枚で2000円ちょっと。(今みたらアマゾンで2枚2843円)

 

結論:

・ヘインズのビーフィー、Tシャツとして100点。またセール狙って買おう。

 

補足:

・7月には同時に寝巻用にUnitedAthle 6.2オンスのTシャツ(黒2枚)を購入。

このTシャツもよいが生地感はヘインズが心地よい。

在宅ワークのせいもあり本当に夏~秋はTシャツしか着ていない022年。

 

【書籍】「私の1960年代」山本 義隆

「私の1960年代」山本 義隆

 

<所感>

1990年の後半に駿台予備校 お茶の水校3号館で浪人時代を過ごした。

物理の講師はいつもシャツを古びれジーンズにタックインしている人だった。

その浪人時代の最後の授業のときその人はこういった。

「大学に入ったらある学問を学ぶのではなく、その学問の領域を広げてください」

 

浪人時代から数年経ち、その先生が元東大全共闘代表だったこと知る。

その名は山本義隆

 

最もまだ学生運動が何たるかを知らなかった。

本書では1960年代のど真ん中を歩んだ山本先生(敢えて「先生」と呼ぶ)が丹念に集めた当時の資料をベースに振り返っている。

また、その思想から科学技術(特に原子力発電)の発展が否定的なという山本先生の考えが丹念に述べられている。

 

1960年代のあの時の熱量を知る上ではど真ん中の人が書いたという点ではある種貴重な資料と言える一冊だ。

最もその熱量の根底には全く賛同できないが。

その理由は単純で、一見ロジカルに語られているようで実は自国の安全保障を意図的かつ頑なに無視しているからである。

 

P.S. ちなみに山本先生の書いた「磁力と重力の発見」(全3巻)は近代物理学成立の過程を追跡した科学史の良書。理系の学生の学部時代に読むべき書である。

 

<目次>

大学入学直後の六〇年安保闘争

高度成長と理工系ブーム

宇宙開発という政治ショウ

六二年の大学管理法反対闘争

地球物理学という学問

処分撤回闘争と時計台前座り込み

物理学会の米軍資金をめぐって

科学技術の進歩をめぐって

東大ベトナム反戦会議のころ

王子闘争の衝撃と所さんの死〔ほか〕

【雑記】化石賞とは

「化石賞」に日本 環境NGOが発表 “気候変動対策に消極的”

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221110/k10013886821000.html

 

日本が化石賞なる賞を受賞。しかし3回連続らしい。

 

化石賞は「気候行動ネットワーク(CAN)」という環境NGOが制定した賞。

その時点で勝手がしれている賞。

何よりもこれを嬉々として報道する日本のメディアがどうかしている。

百歩譲って報道するにしても、JCCCA(全国地球温暖化防止活動推進センター)は発表している二酸化炭素排出量について言及した報道がないものか。