「わが投資術 市場は誰に微笑むか」清原達郎
<所感>
個人資産800億円の伝説的サラリーマントレーダー。
投資のアドバイスもあるがちりばめられた人生訓の読み物として読んでも面白い。
そして本文はですます調の敬体で書かれているが、時折、「でしたかねえ。」と口語がでてくる。
このせいか全体的に柔らかい印象となっている。
投資のアドバイスもあるが、投資初心者は「8章 やってはいけない投資」が重要だろう。
ここでは一発目に「ESG投資はナンセンス」と言い切っている。
このスタンスは激しく同意する。
ともあれ、何をするかよりも、何をしないかが大事とはよく言ったものだ。
ちなみに著者は咽頭ガンで声を失っている。いくら資産があっても声は欲しい。
やっぱり健康第一である事に気が付く。
なお、本書で書かれている投資のアドバイスは以下の通り。
・対象は小型株。PER、PBR割安。
・ネットキャッシュ比率*0.6倍以上。
ネットキャッシュ比率=(流動資産+投資有価証券 x 70% - 負債)÷時価総額
・3~5年で2倍を狙う→これができたら苦労しない・・・
<目次>
第1章 市場はあなたを見捨てない
第2章 ヘッジファンドへの長い道のり
第3章 「割安小型成長株」の破壊力
第4章 地獄の沙汰は持株次第──25年間の軌跡
第5章 REIT──落ちてくるナイフを2度つかむ
第6章 実践のハイライト──ロング
第7章 実践のハイライト──ショート・ペアートレード
第8章 やってはいけない投資
第9章 これからの日本株市場