投資と読書と平凡サラリーマンの私。

読書とランニングと投資を行う平凡な社会人のブログ

【書籍】「思考からの逃走」岡嶋裕史

<所感>

我々はAIに何を望むのだろう?

 

AIにアドバイスをもらって就職を決める。

このように意思決定をAIに外部化することが、思考からの逃走である。

この場合、その結果は受け入れられるのか?

 

しかし一方で、人の判断は間違いもある。もっと信用できるものは。それがAIだ。

ただし、意思決定が政治に関するものだったら?とくに安全保障に関するものだったら?

そしてその結果が間違っていたら?

 

意思決定の外部化(AI化)の問題点は矛盾が生じたときに、その矛盾を生み出すものがAI自身であることだ。

人間ならば異論を挟む余地はある。しかしAIにそのプロセスが通じるか。

 

では、どうするか?魔法の杖のような対策はない。

ただしやるべきことはある。

考えることをやめないこと。そして、Alについて学び、関与することである。

 

<目次>

第1 章 意思決定を放棄する私たち

第2 章 能力の外部化の果てに何があるのか

第3 章 企業が主導する「倫理」

第4 章 みんなが怖がる監視社会は本当に怖いのか

第5 章 未来はどうなるのか

【書籍】「日本は本当に「和の国」か」吉木誉絵

「日本は本当に「和の国」か」吉木誉絵

 

<所感>

古事記」から日本人のアイデンティティを探る本。

日本の生活の日常には神道が溶け込んでいる。その意味で神道は慣習であり文化であり、宗教ではは無いと考えている。

そういった慣習や文化がその国のアイデンティティを形成する。

 

まず印象的な事例は箸。日本の家庭には父親用の箸、母親用の箸、息子用の箸がある。しかし西洋でフォークやスプーンにそんな区分けがあるか?どうして日本ではそんなことになっているのか。

それは、唾液にはその人の霊力が宿っているからであり、「古事記」にはそのような事例が多い。

この一例から「古事記」には現代の日常の文化・慣習の源をたどることができる。

 

また日本と西洋やアメリカの価値観の違いは神の価値観の違いからくるとする。

日本の神は八百万の神。それは自然全てを信仰の対象とするため、対象物のそのものにも感謝する。

(例:食事の「いただきます」と感謝。その対象は食べ物そのものや生産者)

しかし西洋では唯一絶対神を中心とした思想に基づく。

(例:食事の際には食べ物を与えれくれた神に感謝)

 

神話は民族の原体験とされる。

日本人は自国の文化を説明できないというが、それは自国の神話を軽視していることが理由だろう。

よって、その内容を好き嫌いにかかわらず、神話の内容を共有することが大切である。

 

<目次>

第1章 日本人のアイデンティティとは何か

第2章 神話が示す、民族のアイデンティティ

第3章 「和の国」のルーツを『古事記』から探る

第4章 同調圧力はいかにして生まれるか

第5章 『古事記』の和と現代日本人の和

スーパーの宅配サービスは使用必須のサービス

「スーパーの宅配サービス」

間違いなく2021年買ってよかったモノ・サービスのベスト3に確実に入る。

 

これまでの課題

①:食材選定、スーパーに向かう、買う、持ち帰る、、スーパーでの買い物という一連の行為には、手間、時間がかかる。

②:最大の欠点は何の付加価値もないこと。

 

宅配サービスを取り巻く変化

①:複数のスーパーが宅配サービスを開始して選択肢が増えた。

②:在宅ワークにより受け取りができる時間が多くなった(これは自分自身の変化)

 

 

宅配サービスの実態

①:食材の追加、変更も前日まで可能。(これは本当に助かる)

②:金額により配達料が無料になる。有料でも300円程度。

300円でどれだけ重いもの(炭酸水のケースとか)を買っても、土砂降りでも宅配してくれる。車を持っていないので、これは非常にありがたい。

 

結論:もう使わないという選択肢はない。

【書籍】「起業の天才 江副浩正8兆円企業リクルートをつくった男」大西康之

「起業の天才 江副浩正8兆円企業リクルートをつくった男」大西康之

 

<所感>

Google検索連動型広告で世の中を変えた。それを紙の時代で実現した会社が日本にあった。それがリクルートという会社。

「情報」の価値を見出し、「マス層」から「ターゲットユーザー」に広告を展開する。後から振り返るとそのビジネスモデルは時代を先んじていたという一言になるのだろう。しかしそこに目を付けてやりとえる。合言葉はグレーゾーンはセーフ。そんな稀代の経営者の話。

 

リクルートと言うとどうしてもリクルート事件のイメージが強い。しかもこの事件、事件と言うのでとにかく悪い事としての浅い認識だったが、その内容を見てみてると本当に有罪となるのか疑問がわく(判決が確定しているとはいえ)。世論が違法と裁定させたとしか見えない。

 

経営者とはどうあるべきか。清濁が必要。

起業はどうあるべきか。優秀な仲間と変革も必要。

 

江副氏は時価総額ランキングをGAFAMや中国企業に占有される日本企業の現在をどう見ているのだろうか。

 

文字通りページをめくる手が止まらないくらいの面白さがある本。450ページ超の大作なので、寝不足注意。

 

<目次>

第1部 1960(ユニコーンの誕生;紙のグーグル;進撃のダイバーシティー;「日本型経営」を叩き潰せ;APPI;打倒Y)

第2部 1984(江副か稲盛か;森田の未来、真藤の未来、江副の未来;情報の海へ―ALL HANDS ON DECK!(総員配置につけ!))

第3部 1989―昭和の終焉・平成の夜明け(変容;情報が人間を熱くする;世紀のスクープ;反転;「おまえら。もっといかがわしくなれ!」)

【書籍】「2時間でわかる政治経済のルール」倉山満

<所感>

学校で学ぶ必須項目として欲しい内容。公民や社会科の授業で衆議院参議院の違いを学ぶのかもしれない。それよりも、その違いによりそんな政治運営がもたらされているのか。実態というよりも生々しい現実。未来を担う若者と今を支える現役世代が頭に入れておかないと、ただ翻弄されるだけになる。

 

ポイント:

  1. 自民党の派閥・・・最大の特徴は派閥。派閥が総理大臣を決める。派閥の幅の広さ(いわゆる右から左まで)は逆に強み。野党が要らないので、自民党は与党であり続ける。リスクは某宗教の信者依存。

2.財務省・・・権限強すぎの官僚。圧倒的に最強の省庁。財務事務次官は帝王。デフレの犯人。

3.内閣法制局・・・議員立法を阻害する官僚*。国会議員(=立法府の議員)なんだから法律つくれ!と言われても、ここに止められる。

(*阻害要因はもうひとつあり、それは衆議院参議院において全会一致の原則があること。これが日本にスパイ防止法ができない理由という現実はもっとマスコミは報道して欲しい。無理だろうが。)

 

<目次>

第1章 日本の政治はカレンダーで決まる

第2章 日本の運命は国際情勢で決まる

第3章 日本の経済は日銀で決まる

第4章 日本の総理大臣は参議院選挙で決まる

第5章 国民の未来は官僚が決めている

【書籍】「LIFE SCIENCE 長生きせざるをえない時代の生命科学講義」古森保

「LIFE SCIENCE 長生きせざるをえない時代の生命科学講義」古森保

 

<所感>

科学的思考で長生きするための術(すべ)を説く本。

その術は極々普通の内容であり、昔から言われていること。

昔から言われていることにはそれなりの意味がある。あとは実行できるかが最重要。

 

1.科学的であるとは?

仮説と検証が繰り替えされていること。

限りなく真実に近いことはあるが「100%真実」であるもの存在しない。

そして、相関関係と因果関係の違いが分かること。

→目的と手段が逆になりがちなように、この2つの関係は混同されがち。

 

2.オートファジー

細胞を若返らせる機能。細胞の新陳代謝や細胞内の有害物質の除去の役割がある。

ルビコン」というたんぱく質はオートファジーの働きを阻害する。

歳をとると「ルビコン」増える。

 

3.寿命を延ばすには?

ポイント。オートファジーの活性化させる&ルビコンを減らす。

オートファジーの活性化に役立つもの

1) 豆類、発酵食品(納豆、みそ、しょうゆ、チーズ、シイタケ、キノコ類)

2) 一日の食事回数を減らす(断食は非推奨)

3) 食べ過ぎず、適度な運動

 

<目次>

第1章 科学的思考を身につける

第2章 細胞がわかれば、生命の基本がわかる

第3章 病気について知る

第4章 細胞の未来であるオートファジーを知ろう

第5章 寿命を延ばすために何をすればいいか

 

【書籍】「地球のはしからはしまで走って考えたこと」

「地球のはしからはしまで走って考えたこと」北田雄夫

 

<所感>

著者はアドベンチャーランナー。アドベンチャーランニングとは砂漠や北極圏といったか過酷な環境でのランニングレースのこと。距離は250kmとか1000kmとか。

大学生時代に400mリレーで日本選手権3位に。その思いを向けに、何かで日本一になろうとチャレンジを続ける男のドキュメンタリーである。

 

トレラン愛好者にとっての胸熱ポイントはウルトラ・アフリカ・レース(220km)が書かれた第5章。UTMBの伝説のランナー、マルコ・オロモが登場する。日本トレラン界の生きる伝説である鏑木毅氏の憧れの人のマルコ・オモロがでてくる日本の書籍はこの本ぐらいだろう。

 

様々なチャレンジを続ける著者だが、一番のチャレンジはプロのアドベンチャーランナーとなったことだろう。日本で唯一のプロのアドベンチャーランナー。挑戦することの勇気と覚悟がアドベンチャーレースそのものである。そして味わいたくなる。自分にとっての挑戦とはなんだろうか?

 

<目次>

第1章 僕にはアドベンチャーラソンしかない!

第2章 犬とどん兵衛と少年ジャンプと

第3章 初めての幻覚! そして最後に「愛は勝つ

第4章 ファースト・ペンギン

第5章 達成! 日本人初の7大陸走破!

第6章 新時代のプロアスリートを目指して

第7章 4大極地最高峰レース走破の旅へ

第8章 見えない極地「新型コロナウイルス」との戦い