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【書籍】「安倍晋三秘録: 「一強」は続く」」石橋文登

前提:政策は是々非々で判断するスタンス、ただし国家観も重要というスタンスです。

 

<所感>

本書の題名で毛嫌いする方こそ目を通してはと思う本。

拉致問題解決、憲法改正、デフレ脱却ができていない点はもちろんマイナス点。しかし、歴代最長政権になったのはそれなりの理由があることが分かる。

 

また、政権は自由民主党というひとつの政党で動くものではなく、幾多の派閥が重要と言うこともよくわかる。(知っている人は知っている内容だが)

評価値する野党がほぼいない日本においては、自民党内に多様な派閥がある。このことが自民党が政権与党となっている所以。

 

1)なぜ朝日を初めとするマスコミは安倍政権を徹底的に嫌うのか?

朝日は論外。しかしそのきっかけは2018年3月9日の安倍氏と日テレHD会長との会食。ここで安倍氏が電波の許認可という放送会社の最大の既得権の見直しに触れたことが原因とのこと。

最大の既得権を維持すべく一致団結。それが第4の権力であり報道しない自由の行使が武器のマスコミ。

 

2)3年4か月の業績

どんな政権にも業績はある。

民主党政権の業績:出鱈目な安全保障・経済政策は簡単に国を失墜させることができることを証明

・鳩山政権:ママから毎月1500万円の小遣いをもらっても脱税にならないことを証明

・菅政権:消費増税で衆参のねじれを招き、人権侵害救済法案というトンデモ法案の成立を阻止

・野田政権:消費税を8%、10%に増税する法律(「社会保障と税の一体改革」関連法案)を成立させて、次の政権に丸投げ。

 

3)安倍政権の業績

故郷が好きな人が多いと思う。地元が好きといっても何も非難されない。

(もちろん嫌な点があったとしても)

でも自分が生まれた国が好きというと直ぐに右と言われた時代があった。

その感覚は平成の後期には確実に変わってきたと感じる。

これが一番の業績だろう。

 

4)if

歴史にもif(もしも)は無い。しかし、この本を読むと中川昭一という政治家がいれば、と感じずにはいられない。

 

<目次>

第1章 電撃退陣の裏側

第2章 菅新政権誕生

第3章 歴代最長政権の七年八ヵ月

第4章 老獪な政治手腕をどう作りあげたか

第5章 第一次政権の失敗から学んだこと

第6章 安倍晋三を強くした平成政治の修羅場