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【書籍】「厚生省 - 劣化する巨大官庁」鈴木譲

「厚生省 - 劣化する巨大官庁」鈴木譲

 

<所感>

厚生省はその担当範囲が医療、介護、年金、雇用など多岐にわたる。いや、多岐にわたり過ぎである。

そして広範囲である以上に国民に直結しすぎる内容ゆえに、選挙を念頭においた政治家の意向が強く反映し制度が複雑怪奇となっている。

 

重要なことは年金であれ医療保険であれ負担能力のある人が負担するという前提に立つことだろう。

年齢で区切ることをやめないと。

既に世代間格差が露呈している今、全世代が「社会制度維持のために」を優先することが先決。

「高齢者に優しい制度」は聞き覚えがよいだけの掛け声であり、若者世代切り捨てである。

 

一方で、若手官僚は激務に走らされる。国会議員の質疑対策がその代表例。

その視点で危惧するのは、レベルが高い学生(&若者)が国家公務員を忌避するのではないかという点。

どんな組織も次世代の人材確保は不可欠。まして、それが国家に関することならば特に。

若手官僚のみなさま、お疲れさまです。

 

<目次>

第1章 歴史は繰り返す

第2章 使うカネも組織も巨大

第3章 政策はどう決まる

第4章 史上最長政権と厚労省

第5章 なくならない不祥事

第6章 人生を支える社会保障制度