「中東問題再考」飯山陽
<所感>
日本のメディアや「専門家」の見識や解説がいかに偏っているかを鋭く指摘。
本書よりからの抜粋(意訳)
イランの親日やトルコの親日は過去の歴史的事実に基づくノスタルジーであって、両国は親中が現在進行形。
親日要素があってもそれ以上に親中である点に留意すべし。
「専門家」からは反論もあるだろうが、イスラム教の国トルコが大多数がイスラムのウイグル人のジェノサイドに声を上げない(=中国国内の内政干渉と位置付けている)のは親中の賜物である。
中東はほとんどの日本人にとっては馴染みがなく、イメージ先行の地域。
そしてそのイメージはメディアや「専門家」のフィルターを通ったもの。
本書を通してフィルターの点検を行いたい。
<目次>
第2章 「イランは親日」言説が覆い隠すイランの現実
第3章 「トルコは親日」言説が覆い隠すトルコの現実
第4章 なぜイスラム諸国は中国のウイグル人迫害に声を上げないのか
第5章 「パレスチナ=善、イスラエル=悪」の先入観が隠す事実
第6章 中東問題をわかりにくくしてきた七つの原因