「シンプルで合理的な人生設計」橘玲
<所感>
橘玲はよく著書(「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」など)において数値化による現実を示している。時にはそれが残酷な現実である。
逆にそんなデータから合理的に人生を過ごすことができるか?という点を考察した内容。
もちろん「合理的=幸福」ではないが、3つの資本(社会資本、人的資本、金融資本)があることが幸福と定義していることに本書の挑戦がある。
ただし結局は合理的が最適化できるのは金融資本にとどまり、残り二つは不確定要素が大きい。
その最たることは親になること。理由はやり直しがきかないからだ。
もちろん金融資本も絶対的な幸福はなく、自分に合わせた幸福を見つけることが結論となる。
言われてみれば非常に普通の結論。しかし普通と言うことは永遠の問いの解という側面があるがゆえだろう。
本書の心に留めるべき文言
・変化の激しい環境は弱者にはチャンス。重要なのは「スピード」と「コストをかけないこと」
・成功というより不幸にならないためには、つねに複数の選択肢を持つ
・人生は4000週だけ
選択肢が持つことをは手段であるが、もはや目標にしてもよいだろう。
<目次>
プロローグ 成功するためには、人生の土台を合理的に設計せよ
- 理論編:合理性の基礎知識
コスパ・タイパ・リスパ
睡眠と散歩は最強の自己啓発
進化論的合理性と論理的合理性
成功に至る意思決定
- 実践編:合理的に人生を設計するための戦略
3つの資本と8つのパターン
金融資本の成功法則
人的資本の成功法則
社会資本の成功法則
エピローグ シンプルで合理的な「成功のライフスタイル」