「外国語学習に成功する人、しない人 - 第二言語習得論への招待」白井 恭弘
<所感>
「第二言語習得研究」としてその道の研究者が論じた外国語学習論。
外国語学習となると結局どうしたらいいのか?という点のみが気になってしまう。
大前提は何のため学習するのか?を明確にする。これに尽きる。
(本書は基本的に日本人からみて第二言語を英語としている)
12~13歳以降の学習者で外国語学習の支障は言語転移(=第二外国語学習における母語の影響)
なお、言語転移は語彙、発音だけではなく文化的価値観もあるが、価値観も学習する必要があるかは学習の目的次第。
大人になってからの第二言語(特に英語)学習にはとにかく、高校1年レベルの文法+パターンプラクティスでのアウトプットが最適解と感じている。
その意味では「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」シリーズは秀逸だった(経験談)
本書より。学習のコツ
①インプット、アウトプット
インプット重視orアウトプット重視どちらがよいかの研究結果はでてない。
インプット・・・リスニングは20%わからいものを聞くよりも、80%以上わかるものを何回も聴く。
アウトプット・・・話す練習で大事なのは意味が通じること、次に正確性。通じさえすればいいという態度は長期的にはあまりよくない。
②文法
高校1年生レベルまでは文を作れるレベルにする。
<目次>
日本人はなぜ英語が下手なのか-1. 動機づけ、2. 母語の影響
外国語学習に成功する人、しない人
外国語が身につくとはどういうことか
どんな学習法なら効果があがるのか
知っておきたい外国語学習のコツ