<所感>
演繹(deduction)、帰納(induction)に続く第三の推論であるアブダクション(abduction)をこれでもかと語りつくす本。
アブダクションの別名は遡及推論(リトロダクション、retroduction)
リンゴの落下→万有引力の法則。この流れは帰納法では導かれず、これこそがアブダクション。
ただし科学的探究の過程はそれぞれが必要。
探求ステップ:1st アブダクション→2nd 演繹→3rd 帰納。
一つの推論ではなく、それぞれがのステップを経て探究が進むという点は興味深い。
<目次>
第一章 アブダクションと探究の論理学
第二章 分析的推論と拡張的推論
第三章 アブダクションの推論の形式と特質
第六章 帰納主義の考え方について
第七章 W・ニールの「仮説的方法」
第八章 G・ポリアの「発見的推論」
反デカルト主義的論考
常識知について