「
」田崎 基
<所感>
2021年時点での被害額は「一日当たり」8000万円!
約1億円が毎日盗まれているという実態に驚く。被害者は企業などではなく個人でこれだ。
本書は被害者や加害者(←そのほとんどが末端)、捜査する側と様々な立場から特殊詐欺を取材したものだがまずは捨て駒と呼ばれる末端の実行役にならないことが大事だろう。
これは飲酒運転を起こすと取り返しのつかないことになるという自動車教習所での啓蒙のように、軽い気持ちでも特殊詐欺には重大な犯罪ということを教育現場レベルで教えて欲しいものだ。
現代の給与所得者の平均年収は460万円(令和5年)、年間労働日数の平均は254日とすると、460÷254=1.8万円。
一日8時間勤務とすると、1.8÷8=2250円/時間。
時給2000円ちょっと、これが日本人の平均値。
そんな中で数十分たらずの「手軽なアルバイト」で数万円ももらえるというのはどう考えてもおかしい。
ここに気が付かないといけない。
とはいったものの、現実はそう甘くはないだろう。
本書にもでてくるが日本で1700万人いると言われる知能指数70〜85の境界知能の人々。
そのような人が末端として特殊詐欺に加担するケースもあり(本書でも事例がある)、これは啓蒙や教育では止められないだろう。
やはり法整備が必要か。
<目次>
第1章 暗躍する捨て駒たち
第2章 粗暴化する特殊詐欺
第3章 より巧妙に、より複雑に
第4章 暴力団と特殊詐欺
第5章 人生を見つめ直す加害者
最終章 トクサギの行方
