「アマテラスの暗号」
<感想>
凄まじく面白い。
日本版のダビンチコードと称されるがそれよりも惹きつけられるのは自分がカトリックではないからだろう。
いわゆる日ユ道祖論を主軸として、神道、天皇家の正統性、日本人の起源にせまる内容。
小説なので物語ではあるもののそのストーリーよりも、ストーリーを支える証拠(多くは実在する神社)が豊富であり限りなく信用性を担保する。
豊富過ぎるゆえに歴史の資料集を読んでいる感覚なるくらいだ。
その小説としてのストーリーは短い章で構成されており、もう少し一つ一つの章の中身を充実させてほしい。
そう思ったが筆者がスピード感をもたせるために、同一トピックで食傷的にならないように敢えてそうしたとのこと。なるほど。
また従来の日ユ道祖論に加えて最近のトピックが盛り込まれている点こともより信憑性を持たせている。
例えば中国が「超限戦の中で…男女平等を掲げて女系天皇を認めさせることで万世一系の皇統に内部矛盾を生じさせて、皇室を崩壊に導くための教育界やメディア、そしてオピニオンリーダーや芸能人への工作は…すでに多大な効果をあげている」という記述はするどい。
本書が指摘する点は偶然と片付けていいものか。それとも。。
トンデモ論の可能性がゼロではないが、少なくとも自国の神話に関心が高まることにつながる良書。

