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【書籍】「生命科学クライシス―新薬開発の危ない現場」~研究における後付け社会

 

 

生命科学クライシス―新薬開発の危ない現場」リチャード・ハリス

 

<所感>

本書の指摘は新薬開発に限らず科学系の研究にはどこにもあてはまるのかもしれない。

ただし新薬開発はビジネスに近い(例えば数学のミレニアム問題が証明されても即ビックビジネスにはなる可能性は低い)

そうであるがゆえに新薬開発に関わる研究が本当に正しく意義があるものであるかという問いは意義深い。

 

研究である成果がでた。この時の留意点は3点。

その1:その結果は統計的に有意か?P値が0.05(5%)を下回ればよいのか?そもそもP値が0.05でよいのか?(著者は0.005とするべきと提起)

その2:統計的に有意だからといって、その研究に意義があるのか?統計的に有意であっても新薬として効果があるかは別問題。

その3:そもそもその研究は仮説を立てていたものか?

 

特にその3の指摘はどんなビジネスの提案にも当てはまる。

結果が分かってから仮説を立てることをHARKing(ハーキング)というらしい。

(Hypothesizing after the results are knownの頭文字)

いわゆる後付け。

 

一般的な会社においても、俺はそう思っていた~と後付けする人が多い。

仮説検証とは間違うことはしばしばある。そこから重要。

ただし科学研究においては仮説の明言は競合に手の内を晒すことになるのでそこが難しい。

 

<目次>

第1章 製薬業界を揺るがした爆弾発言

第2章 無数の落とし穴

第3章 バケツ一杯の冷や水

第4章 惑わすマウス

第5章 疑惑の細胞と抗体

第6章 結論に飛びつく

第7章 自分の研究をさらせ

第8章 壊れた文化

第9章 精密医療のハードル

第10章 規律をつくり出す