近所の美術館の特集番組があり、キュレーターとして長谷川氏が登場。
キュレーターとは?そんな思いで本書を手に取ってみた。
<メモ>
キュレーターとは?
視覚芸術を解釈して、芸術を再度プレゼンすることを仕事とする人。
特に世に知られていない作品を展示する際に本領発揮。
芸術作品の位置
作品はそのままで存在せずに、鑑賞するという体験を通して初めて芸術作品として存在する。
美術館の性質の変移
19世紀:価値は既にあるもの
20世紀:批判的主体、新しく価値を更新するための思考のシステムをつくるもの
21世紀:各自が主観的に自分の情報と体験を更新するもの
アウトサイダーアートとキュレーター
アウトサイダーとは美術教育を受けていない者。対義語はインサイダー。
アウトサイダーアートの多くは、美術の独学したものや精神障碍者らによるもの。
得てして既存の価値観ではアートをみなされない、または本人にその意思がない
(最終製品としての作品ではなく制作を続ける仮定が目的なので)
しかしそういったものもアート視点で価値を見出し、作品に昇華させるのがキュレーター。
<アクション事項>
現代アートに特化した美術館にいく。
<所感>
京大法→藝大美術研究科修士という変わった経歴の長谷川氏。
キュレーターとは感性や知覚に訴える現代アートのプレセンターというところか。
本書を読むと、作品そのものではなく、展示場所、特に美術館そのもの味わいもまた変わってくる。
昔訪問した、ビルバオ・グッゲンハイム美術館(スペイン)、もう一度行きたい限り。